シーバスは何を食べているのか:大きさで変わり、月で入れ替わる
ベイトを探せ、とは書いてきましたが、そもそも何を食べているのかを調べていませんでした。播磨灘で1017個体の胃を開けた調査と、東京湾奥で105個体の捕食を記録した調査を並べます。1歳以上では魚が7割、多毛類が2割。数で見るか重さで見るかで、答えが逆になります。
この記事の見出し
ベイトはなぜそこにいるのかで、ベイトを集めている水の動きを調べました。その前の「何もない場所」の攻め方では、ベイトの気配がいちばん確かな目印だと書きました。
どちらも、シーバスが何を食べているかを調べずに書いています。ベイトという言葉を、中身を確かめないまま使っていました。
調べて書いた記事です。
使った資料は3つです
| 資料 | 場所と時期 | 何を測ったか | 調べた個体数 |
|---|---|---|---|
| 畑中・関野 (1962) | 松島湾・仙台湾、1959年 | 成長にともなう主食の変化 | 1,294尾 |
| 宮原ら (1995) | 播磨灘、1993年7月〜1994年8月 | 胃内容物の種類と重量 | 1017尾 |
| 山田 (2011) | 東京湾奥、2010年 | 月ごとの捕食対象 | 105個体の捕食記録 |
中心になるのは宮原らです。兵庫県立水産試験場研究報告 第32号に載った論文で、1017尾の胃を開けて中身を数えています。
山田 (2011) は査読誌の論文ではなく、高校の紀要に載った報告です。ただし調査の方法と回数、限界が具体的に書かれていて、著者自身が「データ数が充分ではない」と明記しています。中身を見て判断できる形になっているので、使います。
大きさが変わると、食べるものが変わります
3つの資料が、そろって同じことを言っています。
| 体長のおよその目安 | 主に食べているもの |
|---|---|
| 130 mmまで | アミ類、端脚類 (ヨコエビの仲間) |
| 130〜200 mm | 小型のエビ類 |
| 200 mm以上 | 魚類 |
3段階の境は、畑中・関野 (1962) が松島湾・仙台湾の調査から示したもので、宮原らもこれを引いています。宮原らはさらに田中・松宮 (1982) を引いて、魚食性への転換期を体長180ミリ内外としています。
畑中・関野の本文には、もとになった数字が載っています。1959年に松島湾と仙台湾で採った1,294尾の胃の中身です。
| 時期・場所・体長 | 魚類(%) | エビ類(%) | アミ類・等脚類(%) | ヨコエビ類(%) | 空胃(%) |
|---|---|---|---|---|---|
| 0歳、5〜8月、アマモ場、18〜129 mm | 6.2 | 7.3 | 37.0 | 19.3 | 9.4 |
| 0歳、9〜10月、アマモ場の外、138〜204 mm | 21.7 | 32.4 | 17.1 | 7.7 | 12.9 |
| 0〜1歳、11〜4月、アマモ場の外、150〜209 mm | 12.4 | 28.0 | 7.6 | 12.1 | 33.8 |
| 0〜1歳、11〜3月、仙台湾、168〜243 mm | 28.7 | 23.0 | 1.6 | 0 | 40.2 |
| 1歳、5〜8月、松島湾の入口、176〜270 mm | 20.3 | 12.8 | 8.8 | 2.7 | 41.2 |
数字は、それぞれの餌が胃から見つかった頻度を、すべての項目の合計が100になるように表したものです(ほかに多毛類・アマモ・消化物などの項目があり、表では省いています)。アミ類が主だった夏から、秋にはエビ類と魚類に移っています。冬以降は空胃が3〜4割になります。論文は、スズキは一般に食べられるだけの量を食べていない、と結論しています。
宮原らは播磨灘でこれを実際に確かめています。
平均尾叉長112ミリの群では、アゴナガヨコエビ科が胃から出た全生物数の97%を占めていました。明石川の河口周辺で投網で採った当歳魚です。湿重量で見ると端脚類48.9%、次いでエビ類20.0%。
平均尾叉長170ミリの群では、魚類が湿重量の97.1%を占めていました。室津の小型定置網で採った個体です。
58ミリしか違わない2つの群で、中身がほぼ入れ替わっています。
つまり、セイゴとスズキでは、そもそも食べているものが違います。20センチ前後がちょうど魚食への切り替わりで、それより小さい個体は甲殻類を食べている。同じ釣り場に立っていても、15センチの個体と60センチの個体が見ているものは同じではありません。
大きさから、年齢が読めます
水産庁がまとめた主要対象生物の発育段階の生態的知見の収集・整理のスズキの項に、播磨灘での年齢別の体長が載っています。
| 年齢 | 体長 |
|---|---|
| 1歳 | 17.8 cm |
| 2歳 | 30.7 cm |
| 3歳 | 38.1 cm |
| 4歳 | 49.5 cm |
| 5歳 | 58.7 cm |
| 6歳 | 59.0 cm |
上の食性の表と重ねられます。
| 年齢 | 体長 | 主に食べているもの |
|---|---|---|
| 0歳 | 13 cmまで | アミ類、端脚類 |
| 1歳 | 17.8 cm | 小型のエビ類から魚類への切り替わり |
| 2歳以上 | 30 cm以上 | 魚類 |
魚食への転換は、1歳のあたりで起きていることになります。
そして、仙台湾の測定とよく合います。畑中・関野の成長の研究では1年目の終わりに200ミリ、2年目に300ミリでした。播磨灘は178ミリと307ミリ。離れた2つの海域で、ほぼ同じ数字が出ています。
5歳と6歳がほとんど変わらないのも読み取れます。58.7センチと59.0センチ。大きくなるほど、伸びが止まります。60センチを超える個体が何歳なのかは、この表からは決められません。
ただし、この資料は多数の文献をまとめたもので、個々の記載の出典が特定できません。どの調査で測った値なのかを追えていません。
1歳以上では、魚が7割、多毛類が2割です
宮原らの中心的な結果です。1歳以上の872尾について、胃内容物を湿重量で見ると次のようになります。
| 動物群 | 1歳以上の胃内容物に占める湿重量の割合 |
|---|---|
| 魚類 | 67.9% |
| 多毛類 (イソメ・ゴカイの仲間) | 22.6% |
| その他 (甲殻類など) | 残り約9.5% |
多毛類が2割を超えているのは、私には意外でした。バチが効くというのは釣り人がよく言うことですが、年間を通した重量の2割を占めるほどとは思っていませんでした。
さらに、尾叉長の階級で分けると偏りがあります。尾叉長200ミリから400ミリの階級では、その階級の胃内容物の湿重量のうち多毛類が約30%から40%で、魚類に次いで高いと書かれています。1歳以上全体の22.6%より高いということは、大きい個体では多毛類の比率が下がることになります。
セイゴ・フッコのサイズほど、多毛類の比重が高い。
ただし注意が要ります。胃から最も多く出た多毛類はマイヅルチロリ (Glycera americana) で、これが産卵で泳ぎ出した個体を食べたものか、底にいた個体を食べたものかは、この報告からは分かりません。「多毛類を2割食べている」と「バチ抜けを狙って食べている」は、同じではありません。
食べられていた魚は、群れる魚でした
胃から出てきた魚類は14種が同定されています。魚類のうちの湿重量比で並べると、上位は次のとおりです。
| 魚種 | 胃から出た魚類の湿重量に占める割合 |
|---|---|
| コノシロ | 24.9% |
| カタクチイワシ | 24.2% |
| マイワシ | 10.2% |
| イカナゴ | 10.1% |
本文の値です。論文の表4の合計欄では25.5%、24.1%、10.4%、10.3%と少し違いますが、順位は同じです。
上位4種で約7割です。この表は魚類のうちの内訳なので、胃内容物の全体で見ると、この4種だけで湿重量のおよそ半分にあたります。
宮原らは、これらがいずれも群れをつくることと回遊することを共通の特徴とする点を挙げて、次のように結論しています。
スズキは広い食性を基礎としながらも、機に応じて魚群を積極的に追跡し、単一の群れる種を集中的に捕食する。
ここが重要です。山田 (2011) が東京湾奥で書いていた「特定の一対象への執着が極めて高い」という観察と、独立に一致しています。片方は胃の中身を数えた調査、もう片方はルアーへの反応を記録した調査。方法も海域も年代も違うのに、同じ結論に着いています。
数で見るか、重さで見るかで、答えが逆になります
宮原らの結果で、いちばん面白かったところです。
尾叉長200ミリ以上の個体を4つの階級に分けて、胃内容物の組成を2通りで出しています。
| 数え方 | どの動物群が最も多いか |
|---|---|
| 出現した個体数で数える | 各階級とも甲殻類が最も多い |
| 湿重量で数える | 各階級とも魚類が最も多い |
同じ胃の中身なのに、数えるものを変えると答えが入れ替わります。
宮原らはその理由を説明しています。一回あたりの最大摂餌量は、スズキ自身の体重の6%から7%程度とされています (小坂 1969)。甲殻類は1個体あたりの重量が魚類よりずっと小さいので、同じ量を得るには数を食べなければなりません。だから個体数で数えると甲殻類が多く出る。
実際の捕食例が挙がっています。
| スズキの尾叉長 | 胃から出たもの | 重量 | 論文が示したスズキ自身の体重比 |
|---|---|---|---|
| 627 mm | コノシロ2尾 | 236.4 g | 9% |
| 398 mm | マイワシ1尾 | 116.7 g | 19% |
| 578 mm | ソコシラエビ158個体 | 21.2 g | 1〜3% |
| 242 mm | ニホンスナモグリ2個体 | 5.7 g | 1〜3% |
398ミリの個体が、体重の19%にあたるマイワシを1尾飲んでいます。最大摂餌量とされる6%から7%を大きく超えています。
いっぽうソコシラエビは、158個体食べても体重の数%にしかなりません。
このサイトで何度か出てきた型です。「良く釣れるルアー」の正体では、釣れた数だけを数えて投げた数を数えていないと結論が変わることを扱いました。ここでも、数えるものを変えると見え方も変わります。
月ごとに、主なベイトが入れ替わります
ここからは山田 (2011)です。
調査の中身を先に書きます。2010年3月から7月と9月から12月中旬、46回の調査で105個体の捕食を記録しています。場所は中央区に1地点、江東区に2地点で、すべて隅田川の影響を受ける海域です。25種類のルアーと6種類の操作を用意し、吐瀉物が確認できたときは、その中身を調べて裏づけています。
8月は調査していません。この時期はスズキが沿岸から離れるためです。
論文の記述から、月ごとに整理します。
| 月 | 主なベイト | 何によって判断されたか |
|---|---|---|
| 3月 | アミ | 吐瀉物の大半がアミを中心とするプランクトン。アミの発生も目視で確認 |
| 4月・5月 | イソメ類 (バチ) | 吐瀉物のほぼ100%が多毛類。日没後の産卵行動を目視で確認 |
| 6月 | イソメ類と、ハゼ・エビが混在 | 吐瀉物で両方を確認。個体によって分かれた |
| 7月 | ハゼ、エビ | 吐瀉物で確認 |
| 9月 | カタクチイワシを中心とする小魚。ハゼは消えた | 吐瀉物で確認 |
| 10月 | カタクチイワシ | 群れが接岸した際、吐瀉物が100%イワシだった |
| 11月 | ボラの稚魚。下旬はシラス | ルアーの種類と操作からの推定。吐瀉物ではない |
| 12月 | 10センチを超える小魚 | 反応したルアーの大きさからの推定 |
右の列は、私が付けたものです。3月から10月は胃から出てきたもので確認されていますが、11月と12月はルアーへの反応からの推定です。同じ表に並んでいても確かさが違うので、分けて書きました。
ベイトごとに、記事を書きました
この表に出てくる生き物を、1種類ずつ調べた記事があります。居場所の決まり方と、記録が残っている攻め方をまとめてあります。
| ベイト | 記事 | 根拠の強さ |
|---|---|---|
| アミ | アミはどこにいるのか | 吐瀉物での確認あり。層別に数えた調査あり |
| バチ (多毛類) | バチはなぜ流れてくるのか | 吐瀉物での確認あり。群泳の調査あり。スズキが食べる観察あり |
| ハゼ、エビ | ハゼとエビはなぜ6月から入れ替わるのか | 吐瀉物での確認あり |
| カタクチイワシ | カタクチイワシ | 吐瀉物での確認あり |
| ボラの稚魚 | ボラは底をなめる | 推定のみ。この記事の11月の行と同じ制約 |
表に出てこないベイトについても、5本あります。この調査は東京湾奥の運河が対象なので、河川やサーフのベイトが入っていません。
| ベイト | 記事 | 根拠の強さ |
|---|---|---|
| コノシロ | コノシロ | 播磨灘では魚類の湿重量1位。この調査には出てこない |
| 落ちアユ | 落ちアユ | 生態の資料は厚い。攻め方の記録なし |
| 稚アユ | 稚アユ | 県が12年分の遡上データを公表。攻め方の記録なし |
| サヨリ | サヨリ | 国の資料が「知見が非常に少ない」と明記 |
| イカ | イカ | 根拠が1行だけ。播磨灘の胃からは1個体も出ていない |
推定の部分には、循環の危険があります
11月と12月の判断のしかたには、注意が要ります。
どのルアーに食ったかから餌を推定し、その餌でルアーの選択を説明する、という形になっているからです。「表層をゆっくり引くルアーに食った。だからボラの稚魚を狙っている個体だろう」という推定は、もともとその判断がルアーの反応から出ているので、独立した確認になっていません。
これは私の読み方です。著者は推定であることを文中で明示していますし、客観性の強化と再現性の確認のためにデータの蓄積が必要だと自分で書いています。
いっぽう吐瀉物で確認できた月については、この問題がありません。胃の中身はルアーの選択と無関係に決まります。
口の大きさが、対象の幅を決めています
山田 (2011) は、スズキの口が非常に大きいことを挙げて、1センチに満たないアミから20センチ近いボラの稚魚まで食べられると述べています。そのうえで、その時その場所で、体長1センチから20センチの動物のうち最も個体数の多い種を対象にしている、と推定しています。
宮原らも同じ方向の説明をしています。スズキは対象を丸のみにする捕食のしかたをとるので、成長が進むほど捕食できる餌のサイズも大きくなる。そしてより大きなスズキにとって上限サイズの餌になり得るのは、1個体あたりの重量が大きい魚類だろう、と述べています。
論文中に出てくる大きさを並べます。
| ベイト | 山田 (2011) の本文に書かれた体長 |
|---|---|
| アミ (ニホンイサザアミなど) | 1 cm前後 |
| イソメ類 | 5 cmから20 cm |
| ハゼ、エビ | 4 cmから5 cm |
| ボラの稚魚 | 20 cm近く |
20倍の幅があります。大きいルアーは大きい魚を釣るのかで相関を調べたときには、はっきりした結論が出ませんでした。餌のほうにこれだけの幅があるなら、はっきりした相関が出ないのは筋が通ります。
ただし宮原らの説明を足すと、片側だけは言えそうです。大きい個体は大きい餌も小さい餌も食べられるが、小さい個体は大きい餌を食べられない。大きいルアーが大きい魚を釣るのではなく、小さい個体を除外している、という向きの説明になります。これは私の解釈で、確かめたものではありません。
餌がある場所にしか、捕食はありませんでした
山田 (2011) に、場所選びに直接効く記述があります。
捕食が複数回得られた場所では、同じ場所で餌生物を目視でも確認できることが多く、逆に捕食が得られなかった場合は餌生物も確認できないことが多かった、と書かれています。
結局、何を優先すればいいのかで、2位に「魚がいる場所に立つ」を置きました。この観察は、その順位づけと矛盾しません。
著者は「場」と「餌」の双方に着く傾向があると考えている、とも書いています。ただし客観的な検証がなされていないため記述は控える、と自分で断っています。
分かっていないこと
仔魚から稚魚の時期のデータがありません。宮原らが採集できた最小個体は尾叉長84ミリで、それより前の食性は、この調査では扱えていません。著者らも、播磨灘北部でのスズキ仔稚魚の摂餌生態は今後解明していかなければならない課題だ、と書いています。
年齢別の体長は、出典を追えていません。水産庁の資料に載っている数字で、どの調査によるものかが書かれていません。60センチを超える個体の年齢も、この表では決まりません。
河川の中のデータがありません。宮原らの採集場所は明石市地先、高砂市地先、室津、明石川河口周辺です。山田 (2011) の3地点は運河と湾奥の海域です。汽水河川をさかのぼった先で何を食べているかは、どちらの調査でも分かりません。
茨城のデータではありません。播磨灘は瀬戸内海、東京湾奥は湾奥の運河、松島湾は宮城。ベイトの顔ぶれ自体が違う可能性があります。イカナゴが1割を占めるのは瀬戸内海だからで、そのまま持ってこられません。
年代が古いものが混ざります。宮原らは1993年から1994年の採集、畑中・関野は1962年の発表です。
8月がありません。山田 (2011) は8月を調査していません。宮原らは1994年8月に当歳魚を採っていますが、1歳以上の月別採集は1993年7月から1994年6月です。
ルアー釣りのバイアスがあります。これは山田 (2011) についての私の指摘です。著者は目視観察より広い範囲と深さを捕捉できる方法として釣獲を選んでいて、その理屈は通っています。ただしサンプルは「ルアーに食った個体」に限られます。どのルアーにも似ていないものを食べている個体は、数に入りません。宮原らが刺網と一本釣りと定置網と投網を使っているのは、この点で強みです。
それでも、出発点にはなります
大きさで候補が絞れます。20センチ前後を境に、それより小さければ甲殻類、大きければ魚が中心。狙う魚のサイズが決まっているなら、見るべきベイトも決まります。
月で候補が絞れます。3月ならアミ、春はバチ、夏はハゼとエビ、秋はイワシ。東京湾奥の1年分なので自分のフィールドで合っているかは分かりませんが、何を見に行けばいいかは決まります。
そして、確かめる方法があります。吐瀉物です。釣った魚が吐いたものを見れば、その日その場所で何を食べていたかが分かります。ルアーの選択とは独立した情報なので、上で書いた循環の問題もありません。
読む順序
この記事は、何を食べているかの話です。どこにいるかは別の記事にあります。
まずベイトはなぜそこにいるのかです。水がベイトを集める4つの仕組み。収束線、風の筋、低塩分域の濁りの帯、上下移動。ベイトの種類によらない、共通の土台です。
そのうえで、ベイトごとの10本です。上の表からたどれます。
そして、10本すべてを1枚にまとめたベイトの見当をつけるがあります。時期・大きさ・層・攻め方の一覧です。
注意が1つあります。10本のうち根拠が揃っているのは、吐瀉物で餌が確認された月のものだけです。各記事の冒頭に、どこまで確かめられているかを書いてあります。
使ったもの・参考文献
- 宮原一隆・大谷徹也・島本信夫「播磨灘におけるスズキ Lateolabrax japonicus の食性」(兵庫県立水産試験場研究報告 第32号, 1-8, 1995)— 1017尾の胃内容物。成長にともなう食性転換、1歳以上での魚類67.9%と多毛類22.6%、個体数と湿重量で組成が逆転すること、群れる魚を集中的に捕食すること。第32号の目次から入れます。
- 社団法人全国豊かな海づくり推進協会「主要対象生物の発育段階の生態的知見の収集・整理」(水産庁)— 播磨灘での年齢別の体長。多数の文献をまとめた資料で、個々の記載の出典は特定できませんでした
- 山田暁生「東京湾奥におけるスズキの摂餌対象の周年変化」(國學院高等学校「外苑春秋」第1号, 2011)— 月ごとの捕食対象、吐瀉物の分析、サイズの幅、一対象への執着。査読誌ではありませんが、方法と限界が具体的に書かれています
- 畑中正吉・関野清成「スズキの生態学的研究-I スズキの食生活」(日本水産学会誌 28, 851-856, 1962)— 本文を読みました。調べた尾数、成長段階ごとの胃の中身の出現割合、1歳以上は夏に岸へ寄り冬に離れること
- 畑中正吉・関野清成「スズキの生態学的研究-II スズキの成長」(日本水産学会誌 28, 857-861, 1962)— 本文を読みました。月ごとの体長と体重(0歳は6月50ミリから10月170ミリ、翌1月200ミリ・135グラム、2年目に300ミリ・410グラム)。長さはすべて体長(尾びれの付け根までの長さ)です
- 小坂昌也「仙台湾産スズキの生態」(東海大学紀要 海洋学部, 67-85, 1969)— 一回あたりの最大摂餌量が体重の6%から7%程度であること。宮原ら (1995) が引用した内容で、原典には当たっていません
- 田中克・松宮義晴「スズキの初期生活史-稚魚への移行過程を中心に-」(栽培技研 11(2), 49-65, 1982)— 魚食性への転換期が体長180ミリ内外であること。宮原ら (1995) が引用した内容で、原典には当たっていません