バチはなぜ流れてくるのか:産卵に出た虫が、引き潮に乗って下る

ゴカイ科の多毛類は、生涯に1回だけ生殖して死にます。その群泳は大潮の夜の満潮前後に起きます。川の感潮域の上流部にすむヤマトカワゴカイやイトメは、そのあと引き潮に乗って流下しながら卵と精子を放ちます。この2種では、流されているのではなく、流下が産卵行動そのものでした。同調に月明かりが関わることも、攻め方の記録も並べます。

この記事の見出し

シーバスは何を食べているのかで、2つの数字が出ました。

東京湾奥の4月と5月は、吐瀉物のほぼ100%が多毛類。そして播磨灘では、1歳以上のスズキの胃内容物の湿重量の22.6%が多毛類でした。尾叉長200ミリから400ミリの階級では、その割合は約30%から40%まで上がります。

年間を通した重量の2割を超え、セイゴ・フッコのサイズでは3割から4割。釣り人が言う「バチ」は、思っていたよりずっと大きな比重を占めていました。

では、バチとは何が起きているのか。

調べて書いた記事です。攻め方についても、記録が残っている調査に基づいて書きます。

バチは1種類ではありません

多毛類です。世界で約8500種、日本から930種が知られていると総説にあります。釣り人が「バチ」と呼ぶものは、そのうち生殖のために泳ぎ出た個体のことです。

住み分けがあります。

場所優占する種
河口周辺 (塩分が比較的高い)コケゴカイ、スナイソゴカイ。種の多様性も比較的高い
感潮域の上流部 (塩分が低く、潮汐に伴う変動が大きい)イトメ、カワゴカイ属。限られた種が高密度で出る

感潮域の上流部では、淡水域との境界付近まで分布していて、現存量 (湿重量) がしばしば1平方メートルあたり1キログラムを超えると書かれています (有明海に流入する大牟田川の例、未発表データとして紹介)。

同じ川で実測した数字が、別の論文に出ています。

種最大の個体数最大の生物量場所
ヤマトカワゴカイ830 個体/m²450 g/m²上流部
アリアケカワゴカイ1,060 個体/m²990 g/m²中流部
イトメ4,300 個体/m²660 g/m²上流部

ヤマトカワゴカイの値は、繁殖期のはじめ (2004年12月) の成体のものです。2004年9月には、中流部の別の地点で若い個体が 1,660 個体/m² いました。

990グラムは、ほぼ1キログラムです。上の「しばしば1キログラムを超える」と同じくらいの量です。ただしこの論文は、生物量が湿重量かどうかを書いていません。

1平方メートルに4,300個体という数字も出ています。畳半分ほどの底に、それだけ埋まっていることになります。

この住み分けは、立つ場所によってバチの顔ぶれが変わることを意味します。

生殖群泳とは何が起きているのか

ゴカイ科のすべての種は、生涯1回の生殖を終えると死にます。

生殖群泳は、多数の成熟個体が一斉に水中に泳ぎだし、そこで放卵・放精を行う様式です。その前に、体が作り変えられます。生殖変態と呼ばれます。

生殖変態で起きること
目が非常に大きくなる
体が2つ、あるいは3つの部分に明瞭に分かれる
体中部と後部の疣足が著しく拡大・変形し、剛毛が櫂状の遊泳剛毛に置き換わる

その結果、遊泳能力が増大し、水中を高速で泳げるようになります。

ここが重要です。カワゴカイ属の生殖群泳では、この顕著な生殖変態が起こりません。総説にはっきり書かれています。その結果、水中をゆっくりと遊泳します。

いっぽうイトメでは、卵または精子が体の前方およそ3分の1に充満し、体後部は萎縮して細いヒモ状になり、最終的に体前部だけが水中に泳ぎ出ます。

泳ぎ方を実際に観察した記述もあります。大牟田川でカワゴカイ属2種の群泳を見たHanafiah らの報告には、こうあります。

雌雄とも、水面近くをゆっくりと、なめらかな鞭のような動きで泳いだ。

推定ではなく、見た記録です。生殖変態しないから遅いという推論ではなく、遅かったと書かれています。

同じ「バチ」でも、種によって泳ぎ方が違います。速く泳ぐものと、ゆっくり泳ぐものと、体の一部だけが泳ぎ出るもの。バチ抜けを一つのパターンとして扱えない理由が、ここにあります。

いつ起きるのか:月と潮

季節は種によってさまざまです。ただし、日時の同調には共通するものがあります。

総説によれば、月の周期 (新月または満月の前後、すなわち大潮の時期) と、潮汐の条件 (夜の満潮時の前後) が関係しているとされています。

種ごとの時期が測られています

有明海に流入する大牟田川の河口域で、2003年12月から2005年1月にかけて、大潮のたびに夜間の満潮時に観察した調査があります。4種について、群泳の時期と場所が出ています。

種群泳が見られた時期感潮域のどのあたりか
イトメ Tylorrhynchus osawai10月下旬〜12月下旬中流部と、別の河口
アリアケカワゴカイ Hediste japonica12月下旬〜2月下旬中流部と下流部
ヤマトカワゴカイ H. diadroma12月中旬〜4月下旬感潮域の全域
ウチワゴカイ Nectoneanthes oxypoda4月下旬〜5月上旬下流部

4種すべてが、大潮の夜の満潮直後に群泳していました。ただし観察したのは大潮の夜の満潮後0時間から2時間だけなので、ほかの潮回りや時間帯と比べた結果ではありません。

読み取れることを3つ書きます。

10月下旬から5月上旬まで、7か月近く続きます。種を替えながらのリレーです。バチの季節は、1つではありません。

時期とともに、舞台が下流へ移ります。イトメが中流部、アリアケカワゴカイが中流から下流、ヤマトカワゴカイが全域、最後のウチワゴカイが下流部。底生の成体の分布も、イトメとヤマトカワゴカイが主に上流部、アリアケカワゴカイが中流部で、互いに重なっています。

いちばん長く、いちばん広いのがヤマトカワゴカイです。4か月半、感潮域の全域。そしてこの種が、上で見た「生殖変態が起こらず、ゆっくり泳ぐ」カワゴカイ属です。

ただし有明海のデータです。東京湾奥で山田が3月から6月に観察した産卵行動とは、ずれています。関東の暦としてそのまま使うことはできません。日本でいちばん潮差の大きい海域の話でもあります。

群泳したときの水温

群泳が起きたときの水温です。

種群泳時の水温
アリアケカワゴカイ、ヤマトカワゴカイ15℃より低い寒い季節
イトメ13℃から18℃
ウチワゴカイ18℃から19℃

本文はカワゴカイ属2種を15℃より低い季節としています。ただし表の記録では、ヤマトカワゴカイが2004年4月20日にウチワゴカイと同じ採集で群泳していて、そのころの水温は図から読むと約19℃でした。水温で種ごとの時期が分かれているとまでは、この論文からは言えません。

イトメは、新月の2日から5日後がいちばん濃い

イトメについて、著者らが過去の記録をまとめています。この種の群泳は9月から3月にかけて、新月と満月の直後の数夜に起きる。そして10月から12月の、新月の2日から5日後あたりが最も顕著。地理的な差はほとんど見られない、とも書かれています。

新月の後、と日数まで書かれています。月明かりカレンダーで新月の日付を見れば、そこから数えられます。

ただしイトメは秋の種です。上の表のとおり、群泳は10月下旬から12月下旬でした。

雄が先に出ます。そして未成熟の個体も泳いでいます

Hanafiah らの本文には、群泳の中身についての記述もあります。

性比は雄に偏っていました。アリアケカワゴカイで雄が雌の1.4倍、ヤマトカワゴカイで2.2倍。

そして時間で変わります。2005年1月10日の1晩の採集で比べると、満潮の15分前から30分後までに採った個体では雄の割合が高く、1時間から2時間後に採った個体では下がっていました。ある地点のヤマトカワゴカイでは、はじめの時間帯で雄が雌の4.5倍だったのが、あとの時間帯では1.4倍でした。

著者らは、雄が雌より早く群泳を始めると考えています。

もう一つ。ヤマトカワゴカイでは、未成熟の個体が泳いでいるのも採れています。褐色で、未熟な卵や精子のもとを持ち、成熟個体だけに現れる剛毛をまだ持たない個体です。採れたのは2004年1月9日と22日で、この種の群泳はその前の2003年12月23日から起きていました。アリアケカワゴカイでは見つかっていません。

著者らは、ほかの川の記録も合わせて、未成熟の個体の一部が本番の群泳より前に水面へ出て、引き潮で下流へ運ばれるのではないかと推測しています。塩分の高い場所へたどり着くための先行的な移動かもしれない、とも書いています。ヤマトカワゴカイの初期発生には20 psu以上が必要とされているためです。

これが当たっているなら、成熟したバチに混じって、まだ熟していない個体も流れていることになります。ただし、それが釣りで区別できるかは分かりません。

月の周期をどう知るのか

では、ゴカイはどうやって月の周期を知るのか。室内での飼育実験があります。

イソツルヒゲゴカイとアシナガゴカイを使い、人工の月光を特定の周期で当てたところ、生殖群泳の同調性を変えることができました。人工月光の周期に同調した内的なリズムが形成される、という結果です。

このことから、これらのゴカイ類では、新月 (闇夜) と満月 (明夜) のあいだで変化する夜間の明るさの周期が、生殖を同調させる環境因子として重要と考えられています。

月明かりカレンダーで扱ってきたのは、その夜がどれだけ明るいかでした。実験に使われた2種では、明るさの周期そのものが暦として働いていたことになります。カワゴカイ属やイトメで同じ実験をしたとは、総説には書かれていません。

流れてくるのではなく、流下が産卵行動です

ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。

総説にこうあります。河川感潮域の上流部に生息するヤマトカワゴカイやイトメは、大潮の満潮時直後に生殖群泳を行い、引き潮に乗って流下しながら、卵と精子を水中に放出する。

バチが流れてくるのは、流されて困っているからではありません。流下しながら放卵・放精することが、産卵行動そのものです。

順番を整理します。

段階起きていること
大潮の夜、満潮の直後底から泳ぎ出る
引き潮流下しながら卵と精子を放つ
そのあと受精後の発生は塩分の高い河口周辺で進む
しばらく後幼生が上げ潮に乗って感潮域を遡上し、成体の生息場所に戻る

釣り人が下げで釣ると言うのと、向きが合います。ただしその言い方の出典を私は示せません。合っているのは、群泳が満潮直後で、そのあと引き潮に乗るという順番だけです。

時間の窓が、数字で出ています

Hanafiah らの本文に、こうあります。群泳した個体のほとんどは、満潮から3時間後までに引き潮で下流へ流された。

満潮後3時間です。著者らの観察も、夜の満潮の0時間後から2時間後までのあいだに、1回あたり10分から30分行われています。

探す時間帯が、これで挟まれます。大潮の夜の満潮から、およそ3時間。

スズキがバチを食べているところが、観察されています

これがこの論文でいちばん重い記述です。

2005年1月10日、観測点Pで、群泳中のカワゴカイ属の成体を食べている魚を見つけた。おそらく Lateolabrax japonicus である。

この Lateolabrax japonicus がスズキです。

このシリーズでは、コノシロ以降ずっと「シーバスがそのベイトを食べたという一次資料を確認できていない」と書いてきました。バチについては、査読誌の論文の中に、観察の記録があります。

ただし「おそらく」と書かれています。論文にあるのは日付と観測点だけで、1件だけです。

そして、潮見アプリで大潮の夜の満潮時刻を見れば、当たりをつける材料にはなります。何時に起きるかまでは、この総説からは出てきません。

攻め方:記録が残っている4月と5月

山田 (2011)です。この2か月は吐瀉物のほぼ100%が多毛類だったと確認されているので、餌が独立に分かったうえでルアーの記録がある形になります。

項目4月5月
捕食を得た回数18回13回
細身のシンキングペンシルが占めた割合88.9%100%
流れに乗せて流す操作、いわゆるドリフトが占めた割合94.4%100%

2か月のドリフトで得られた30回のうち、29回が夜間でした。残り1回だけが明るい時間で、そのときも同じ細身のシンキングペンシルを水面直下でドリフトさせ、ゆっくり食ってきたと記録されています。

食い方も違います。ひったくるような捕食ではなく、ルアーを咥えてゆっくり沈下するようなケースがほとんどでした。山田は、スズキが遊泳するイソメ類を水面の定点で捕食する行動が繰り返し確認されたとも書いています。定位して、流れてくる虫を吸い込むように食べ、また定位置に戻る。

使われたルアー

論文の分類で「細身のシンキングペンシル」に含まれるのは、次の6種類です。

論文の表記読み
Yarukibaヤルキバ
Wonder slim70ワンダースリム70
Manicマニック
Riseライズ
Grasshopperグラスホッパー
Yaruki stickヤルキスティック

カタカナは論文の英字表記をそのまま読んだものです。メーカー名や、いま販売されているかは確認していません。2010年の調査です。

比較のために、同じ調査で使われた他のカテゴリを挙げます。4月と5月は、これらにほとんど捕食がありませんでした。

カテゴリ含まれるルアー
シンキングペンシルMarib、Rolling bait、Yore yore
フローティングミノー (10 cm超)TKLM、Komomo counter、KomomoⅡ、Sardina107
フローティングミノー (10 cm未満)Komomo slim、Komomo slim tuned、SasukeSF95
シンキングミノー (10 cm未満)Brast、Brast65、X80SW、Pintail tune6、Su-san
バイブレーションSlight edge、Bay slag、Range vib、Slide

6月になると変わります。イソメ類の産卵行動が終盤に入り、大きな動きのルアーやジャーキングで食う個体が出てきます。ただし6月も、動きの小さいシンキングペンシルを水面直下でごく低速で引いたときに静かに食った個体があり、その吐瀉物はイソメ類でした。同じ月に、別のものを見ている魚が混ざっています。

なぜ細身をドリフトなのか

山田は、イソメ類は細長い形態で、体長は概ね5センチから長いもので20センチほど、潮流に流されながら遊泳していると書いています。そのため、細身でゆらゆらとS字を描いて泳ぐシンキングペンシルを、潮流に逆らわずに流す操作が、イソメ類の動きを描写したと考えています。

ここに、上で見た佐藤の総説を重ねます。カワゴカイ属は生殖変態しないので、水中をゆっくり泳ぎます。速く動かす理由がありません。

これは私の重ね方であって、確かめたものではありません。山田の調査でどの種が抜けていたかは、論文に書かれていません。

常夜灯は、バチ抜けを乱すのか

総説に、こう書かれています。都市部の海岸周辺における人工照明の増加は、ゴカイ類などの干潟生物の生殖リズムを乱す「光害」を引き起こすおそれがある。

同調の手がかりが夜間の明るさの周期だとすれば、その周期を上書きする光があると、同調が崩れるという筋になります。

常夜灯は何ルクスかで計算した数字を並べます。

場面水面付近の照度 (lx)
常夜灯の真下 (計算値)5.6
常夜灯から10 m離れた水面直下 (計算値)0.36
満月 (温帯の典型)0.05〜0.1
星と大気光だけの夜0.001〜0.009

常夜灯の真下は満月の57倍です。新月と満月の差どころではありません。

ただし、常夜灯のある場所でバチ抜けの同調が実際に崩れているかを調べた資料は、見つけられませんでした。総説が指摘しているのは懸念であって、観測された事実として書かれているわけではありません。

播磨灘で最も多く出た多毛類は、バチとは限りません

シーバスは何を食べているのかで保留にした点を、ここで詰めます。

宮原らの播磨灘の調査で、胃から最も多く出た多毛類はマイヅルチロリ (Glycera americana) で、総計203個体でした。

チロリ科について、佐藤の総説はこう書いています。肉食者である。先端に4個の顎をもった大きな吻を翻出させて、小型の甲殻類や多毛類を捕食する。

大きな吻で獲物を捕まえる捕食者です。総説の生殖群泳の節にも、チロリ科の群泳についての記載はありません。

つまり、播磨灘の22.6%という数字を、そのまま「バチ抜けを食べていた」とは読めません。底にいる個体を掘り出すように食べていた可能性が残ります。この2つを分けたデータを、私は見つけられませんでした。

分かっていないこと

山田の調査でどの種が抜けていたかは分かりません。論文には「イソメ類」「多毛類」としか書かれていません。種が違えば泳ぎ方が違うことは上で見たとおりなので、ここは大きな空白です。

種ごとの時期は、有明海のものしか分かりません。上の表は大牟田川河口域の1年余りの観察です。東京湾奥で山田が3月から6月に観察した産卵行動が、どの種のものかは論文に書かれていません。時期だけを見れば、有明海ではヤマトカワゴカイとウチワゴカイの季節に重なりますが、海域が違うので当てはめられません。

スズキの目撃は「おそらく」の1件です。論文に書かれているのは、2005年1月10日、観測点Pという日付と場所だけです。胃の中身を調べた記録でもありません。

大牟田川の観察は、2003年12月から2005年1月の1年余りです。年による違いは、この論文の範囲では2シーズン分しか比べられません。

水温の値は、群泳が起きたときの表面水温です。何度を下回ると始まるという閾値ではありません。

茨城の河川に何がいるかは分かりません。総説が挙げている調査地は有明海、瀬戸内海、青森、名古屋などです。

攻め方の根拠は31回の捕食記録です。4月18回と5月13回。1年分、1海域。この回数では、他のルアーが効かないことの証明にはなりません。

何時に起きるかは出てきません。大潮の夜の満潮前後という条件までは書かれていますが、満潮の何分後に始まって何分続くのかは、この総説の範囲外です。

常夜灯とバチ抜けの関係は、懸念の指摘だけです。実際に同調が崩れたという観測は見つけられませんでした。

播磨灘の多毛類が、群泳中の個体か底の個体かは分かりません。

続けて読むなら

バチの前後には、別の餌がいます。

記事つながり
アミはどこにいるのか前の月です。3月はアミ。同じ流す釣りですが、アミは流されるだけで自分では泳ぎ出しません
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シーバスは何を食べているのか月ごとに何が主になるかの表。この記事の4月と5月は、そこから来ています

そして、10本すべてを1枚にまとめたベイトの見当をつけるがあります。時期・大きさ・層・攻め方の一覧です。

使ったもの・参考文献

  • 佐藤正典「干潟における多毛類の多様性」(地球環境 11(2), 191-206, 2006)— 生殖群泳と生殖変態、カワゴカイ属が生殖変態しないこと、大潮の夜の満潮前後という同調条件、人工月光による飼育実験、満潮直後に群泳して引き潮に乗って流下すること、チロリ科が肉食であること、人工照明による光害の懸念
  • Hanafiah, Z., Sato, M., Nakashima, H. and Tosuji, H.「Reproductive Swarming of Sympatric Nereidid Polychaetes in an Estuary of the Omuta-gawa River in Kyushu, Japan」(Zoological Science 23(2), 205-217, 2006)— 4種の群泳時期と場所、4種すべてが大潮の夜の満潮直後に群泳したこと。群泳時の水温、現存量の実測、雌雄とも水面近くをゆっくり鞭のような動きで泳いだこと、満潮から3時間後までに引き潮で流下すること、雄が先に群泳を始めること、ヤマトカワゴカイの未成熟個体が先行して泳ぐらしいこと。そして群泳中のカワゴカイ属を食べている魚 (おそらくスズキ) が観察されたこと
  • 山田暁生「東京湾奥におけるスズキの摂餌対象の周年変化」(國學院高等学校「外苑春秋」第1号, 2011)— 4月と5月の捕食記録、使われたルアーと操作、夜間に集中したこと、咥えてゆっくり沈下する食い方、イソメ類の体長。査読誌ではありませんが、方法と限界が具体的に書かれています
  • 宮原一隆・大谷徹也・島本信夫「播磨灘におけるスズキ Lateolabrax japonicus の食性」(兵庫県立水産試験場研究報告 第32号, 1-8, 1995)— 多毛類が湿重量の22.6%を占めること、尾叉長200から400ミリで約30から40%になること、マイヅルチロリが最も多く出たこと。