人工衛星サイレントアサシン
大洗の岸から投げたルアーを、地球を回る軌道に乗せられるか。方角と投射角と初速を決めて投げ、どうなるかを見るシミュレーターです。本シミュレーターは株式会社シマノとは関係のない非公式コンテンツです。
大洗の岸に立って、ルアーを投げます。そのまま地球を回る軌道に乗せられるでしょうか。
方角と投射角と初速を決めて、「投げる」を押してください。落ちるか、回るか、地球から出ていくか。3つのどれかになります。
答えはここには書いていません。 数字を動かして探してみてください。うまくいかないときは、下の考え方を見てください。
地球の重力だけを考えた2体問題として、シンプレクティック法で数値的に解いています。地球の自転は、投げた瞬間の速度と、着弾点の経度の両方に反映しています。空気抵抗は入れていません(理由は下記)。地球は半径6371kmの球とし、山や谷の高さは考えていません。
考え方
軌道に乗るというのは、落ち続けながら地面に当たらないということです。
投げたルアーは、必ず地球に向かって落ちます。これは変わりません。ただし前へ進む速さが十分にあると、落ちていく先に地面がなくなります。地球が丸いので、落ちるより先に地面が下に逃げていく。これが軌道です。
だから必要なのは、上に高く上げることではなく、横に速く進むことです。ここが最初の引っかかりどころだと思います。
もう一つ。地球は西から東へ回っています。 大洗では秒速374メートルほどで動いています。東へ投げれば、この分がおまけとして付いてきます。ロケットの打ち上げが東向きに行われるのはこのためです。
画面の見方
左が地球儀、右が展開図です。展開図は、地球の表面を長方形に引き伸ばした世界地図です。左はドラッグで回せます。地球の裏側に回った軌道は隠れます。
右の展開図に描かれる線は、ルアーの真下の地点をつないだものです。地球の自転を戻して描いているので、東へ投げると線は西へ流れていきます。
2回目からは、前に投げたときの跡が灰色の破線で重なります。少しだけ数字を変えて投げ直すと、違いが見えます。
見る長さは、軌道に乗ったときに何周ぶん見せるかの設定です。増やすとそのぶん再生時間も長くなります。落ちる場合や地球から出ていく場合には効きません。
初速はスライダーの下の欄に直接入力できます。 ±1、±10、±100のボタンもあります。軌道に乗るかどうかの境目は、1 m/s単位で変わります。投射角0度では発射した場所が軌道のいちばん高いところになるので、円軌道の速度にわずかでも足りないと、その瞬間から降り始めるためです。
地球の自転とコリオリ力
「地球の自転を考える」を外すと、地球が止まっているものとして計算します。 東西の差がなくなり、飛んだ跡はきれいな大円になります。入れた場合との違いを見比べてみてください。
ここで、ひとつ書いておきたいことがあります。コリオリ力は、すでに入っています。
コリオリ力は、地球と一緒に回りながら見たときにだけ現れる、見かけの力です。地球の外に止まって眺めれば、そんな力はどこにも働いていません。ルアーはただ重力に引かれて進んでいるだけです。
このシミュレーターは、地球の外に止まった視点で計算しています。投げた瞬間に地球の自転の速度を足し、着弾点を出すときに地球が回った分を戻す。この2つで、回っている地球の上から見たときの曲がり方が正しく出ます。コリオリ力を別に足すと、同じものを二度数えることになります。
つまり、このチェックを外すことが「コリオリ力を切る」ことにあたります。
この設定について
空気抵抗は計算に入れていません。 入れると、この遊びが成立しないからです。
26gのルアーを真上に撃ち出した場合の到達高度を、空気抵抗込みで計算するとこうなります。
| 初速 | 最高高度 |
|---|---|
| 1,000 m/s | 0.8 km |
| 7,910 m/s | 1.4 km |
| 11,186 m/s | 1.5 km |
| 50,000 m/s | 2.0 km |
初速を50倍にしても、高度は2.4倍にしかなりません。 抵抗が速度の2乗で効くので、速く投げるほど激しく減速します。地表付近の空気を1〜2km進むうちに、運動エネルギーをほぼ使い切ります。
そこでこのシミュレーターでは、サイレントアサシンにシマノの新技術シェルブーストが搭載されているものとします。ボディ表面に展開される保護殻が空気抵抗をゼロにし、断熱圧縮による高温にも耐えます。
もちろん現時点ではシェルブーストは存在していません。
着水したときに出てくる魚は、緯度で大まかに選んでいるだけです。 熱帯、北の温帯、北の亜寒帯、南の温帯、南の亜寒帯の5つに分けて、それらしい名前を出しています。海流も水深も水温も見ていないので、実際にそこにいるかどうかは別の話です。陸か海かの判定に使っている海岸線のデータは粗く、小さな島は海として扱われます。
魚ごとの出やすさも、ゲームの上での設定です。 出にくい魚を「数が少ない魚」だと受け取らないでください。実際の資源量とは何の関係もありません。
山や谷の高さも考えていません。 地球は半径6371kmの完全な球としています。実際には、地表すれすれの軌道はヒマラヤやアンデスに当たります。軌道のいちばん低いところがエベレストより下になった場合は、結果の欄にその旨を出しています。
そのほか、月や太陽の引力、地球の形が完全な球でないこと、大気による軌道の減衰も無視しています。
魚図鑑について
海に落ちると、そこにいそうな魚が食ってくることがあります。食ってきた魚は記録されて、図鑑に溜まります。 全部で38件です。
まだ釣っていない魚は「???」で伏せています。 その帯に何件あるかは見えるので、あと何件残っているかは分かります。
5つの帯で、出てくる魚が違います。 熱帯の魚を全部そろえても、まだ2割ほどです。北の亜寒帯と南の亜寒帯には、その帯にしかいない魚がいます。 そこへ落とすには、方角と初速をそれなりに考える必要があります。
帯ごとに数えます。 キハダマグロ、シイラ、カツオ、ヒラマサは複数の帯に出ますが、別の帯で釣ったものは別の1件です。 北の温帯のシイラを釣っても、熱帯のシイラの枠は埋まりません。
出やすさは魚ごとに違います。いちばん出にくいもので3%台にしてあります。
釣った魚を押すと、Wikipedia日本語版が開きます。 まだ釣っていない魚は押せません。
Wikipediaは誰でも編集できる百科事典で、一次資料ではありません。 このサイトの記事で数値や事実を扱うときは論文や官公庁の資料に当たっていますが、図鑑のリンクは「その魚がどんな魚か、まず見てみる」ためのものです。
リンクは記事名を直接指しているのではなく、日本語版の検索に投げています。 名前が一致すればその記事へ直接飛び、一致しなければ検索結果が出ます。こうしている理由は2つあります。
- こちらが使っている呼び名と、記事名が一致しないことがあります。 キハダマグロの記事名は「キハダ」、マゼランアイナメは「マジェランアイナメ」です
- 日本語版に記事がない魚がいます。 ライギョダマシは英語版にしかありません
記録の残り方
記録はブラウザの中(ローカルストレージ)だけに残ります。 サーバーへ送ることはありません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
そのため、次のようになります。
- 別の端末や別のブラウザには引き継がれません
- シークレットウィンドウでは、閉じると消えます
- ブラウザの設定でサイトのデータを消すと、一緒に消えます
図鑑の右上に「集めた記録を消す」ボタンがあります。押すと元に戻せません。
なお、魚が食ってくるのは落ちたときだけです。軌道に乗ってしまうと出てきません。このアプリは軌道に乗せるのが目的なのに、図鑑を埋めるには落とさなければならないという、おかしなことになっています。
答えについて
しばらく試してみて、うまくいかないときはこちらをどうぞ。サイレントアサシンを人工衛星にする方法の記事にも解説を書いています。
解答例を見る
いずれも地球の自転を考えるにチェックを入れた場合の値です。行を押すと、上のシミュレーターに設定されます。
| やりたいこと | 方角 | 投射角 | 初速 |
|---|---|---|---|
| 円軌道に乗せる | 東 | 0° | 7,540 m/s |
| 24時間後に自分へ当てる | 東 | 0° | 10,380 m/s |
| 地球から出ていく | 東 | 0° | 10,820 m/s |
| 太陽系から出ていく | 東 | 0° | 16,280 m/s |
どれも投射角0度です。 高く投げるほど不利になります。
「24時間後に自分へ当てる」は、ルアーが1周するのに24時間かかるという意味です。近地点は地表、遠地点は高度71,586km。遠地点では秒速879mまで落ちるので、往復に時間がかかります。その間に地球も1回転するので、戻ってきたときに大洗がそこにあります。